「レーシックしたら老眼になった」
しばしばこんな口コミを聞きます。これは誤解です。レーシックは老眼の進行とは関係がありません。
目次
「レーシックは老眼になりやすい」は間違い
レーシックと老眼の進行は関係なし
レーシックをしても老眼の進行が早まることはありません。そして老眼の進行が止まることもありません。
誰でも6歳から目の老化が始まる
老眼の原因は水晶体です。角膜の後ろにある水晶体はカメラのレンズです。水晶体が厚くなったり、薄くなったりすることによってピントを調節します。
赤ちゃんの水晶体は柔らかくてプヨプヨしています。水晶体が厚くなったり薄くなったりしやすいのです。したがって近くも遠くも良く見える「ピント調節能力が高い」状態です。
おおよそ6歳で水晶体のピント調節能力はピークを迎えます。以降は年齢とともに水晶体が硬くなり、ピント調節能力が低下していきます。そして40歳ごろになると「近くが見えづらい」という状態を認識するのです。
レーシックで隠れていた老眼が姿を現す
近視のおかげで老眼を認知していないだけ
誰でも子供の頃から始まっている目の老化。近視の人は老眼に気がつきにくいのです。なぜなら近視のおかげで近くが見えているからです。
レーシックで近視が治ると老眼を認知しやすくなる
近視のおかげで老眼を意識せずに近くが見えているだけです。したがってレーシックで近視を取り去れば老眼の姿が現れます。
レーシック後に老眼で後悔しないために
誰でも老眼になることは仕方がない
誰でも目は老化します。年齢に個人差はありますが、遅かれ早かれ40歳前後から老眼を認識し始めます。
40歳以上でレーシックを受けるのはタイミングが微妙
40歳以上で近視の方。おそらく老眼が進んでいます。レーシックで近視を取り除くと老眼を認識する可能性が高いです。
個人的には25歳〜34歳ぐらいがレーシックを受けるベストタイミングです。20代後半以降ならば近視の進行が落ち着いている可能性が高く、30代前半までならば老眼を認識する可能性は低いからです。このタイミングでレーシックを受けると近くも遠くも良く見える期間を最大限にすることができ、QOL上昇が期待できます。
では40歳以上で近視の方はどうすればいいのか。選択肢はいくつかあります。
- 1.遠近両方見えるように角膜を削る老眼レーシック
- 2.片眼の近視を残して片眼だけレーシック(モノビジョン・レーシック)
- 3.遠近両方対応の多焦点レンズを使った白内障治療
40歳以上でレーシックを受ける場合は、老眼・白内障なども含めた「目の将来計画」について医師としっかり話し合うことを推奨します。
レーシックを検討している方は老眼・白内障についても考えておくことをおすすめします。将来誰でも老眼・白内障になるからです。個人的なベストプランは25歳〜34歳までの間にレーシックで近視を矯正し、50歳以降で白内障治療のついでに老眼も治療してしまうのが良い、と考えています。