老眼

老眼とは、加齢によって水晶体のピント調節力が弱まり近くが見えにくくなることです。眼科では老視と呼びます。

水晶体は生まれたときは柔らかくてピント調節能力は6歳頃にピークとなります。以降は、年をとるにつれて硬くなり、ピント調節能力が低下していきます。したがって「ピント調節力」について言えば、目の老化は子供のころから始まっていることになります。そして一般的には40歳前後になると近くが見づらい状態になり、老眼を自覚します。

「レーシックをすると老眼が早まる」という意見がありますが、正しく言うならば「老眼だが近視のおかげで近くを見ることができていたが、レーシックで正常な視力になり老眼が顕在化した」です。老眼でも近視の場合は近くにピントが合うのです。

2010年以降はスマホ老眼という言葉が広がり始めました。スマホ老眼とは、スマートフォンの画面を近くでずっと見ていることによって遠くが見づらくなることです。スマートフォンに限らず、近くばかりをずっと見ていると水晶体でピント調節をしている毛様体筋という筋肉が凝り固まってしまい、ピント調節力に障害が出ます。